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加速する“金融の民主化”──「埋め込み型金融」でだれもが金融サービスを提供できる世界になる

WORLD FINTECH FESTIVAL「埋め込み型金融で全ての業種がフィンテックになる」

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 様々なサービスや事業に溶け込み、あらゆる業種の企業が金融サービスを提供できる世界を実現するといわれている「埋め込み型金融(エンベデッド・ファイナンス)」。これまで、半ば金融機関のみに扱いが許されてきたともいえる金融サービスのあり方が、現在どのような変化を迎えているのか。
 今回、11月12日に開催されたWORLD FINTECH FESTIVALの「埋め込み型金融ですべての業種がフィンテックになる」と題したセッションにおいて、株式会社LayerX 代表取締役CEOの福島 良典氏、デジタル庁 ソリューションアーキテクト 大久保 光伸氏、GMOあおぞらネット銀行 執行役員/企画・事業開発グループ グループ長 小野沢 宏晋氏、そして本セッションのモデレーターも務めるナッジ株式会社 代表取締役社長の沖田 貴史氏のそれぞれが、将来の金融サービスのあり方と、埋め込み型金融が普及した世界の姿について互いの意見を交わし合った。

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金融サービスで進む「フリクションレス」と「UX向上」

沖田 貴史氏(以下、敬称略):まず、福島さんが金融の領域で関心を寄せていることについて、お話をいただいてもよろしいでしょうか?

福島 良典氏(以下、敬称略):我々LayerXは、金融分野では現在アセットマネジメント(資産運用)会社のデジタル化に注力しています。その中で、今までコスト構造上アセット化出来なかったものを、デジタルによってアセット化するような事業にも取り組んでいます。

 この「資産」というトピックに関連して、私が最近関心を寄せているのが、「今後、デジタルマネーはどのように運用されていくのか?」という問題です。日本でも多くの人々がデジタルマネーを利用するようになりましたが、たとえばPayPayでは、アプリ内にチャージした残高は使用するまで動くことはありませんよね。一方、中国のAlipayでは、アプリ内残高を資産運用に回す機能が備わっています。このように、日本では一般人が簡単にアクセスできる資産、証券がまだ少ないという課題があるのではと感じています。

 そこで、私は低コストで多くの人が効率よく資産にアクセスできるような仕組みを作れればと思い、なにか新しい取り組みができないか模索しているところです。

沖田:確かに、アセットマネジメントの世界では、ほとんどの人には触れることもできないような商品がたくさんありますよね。多くの人が新たな資産へ簡単にアクセスできるような仕組みが実現すれば良いのですが。

福島:そう思います。これから先、毎月の給料をデジタルマネーで所有する人も増えてくるでしょう。そのときに、これを動かす仕組みが整っておらず、お金が“寝たきりの状態”になってしまうのは勿体ないと思いますね。

小野沢 宏晋氏(以下、敬称略):そのような観点で見ると、金融業以外の事業者が自社のサービスに金融を組み込む「埋め込み型金融」が持つ1つの価値として、「フリクション(摩擦や抵抗感)の解消」があると考えています。

 お金の支払い方はここ数年でかなり多様化が進んだように感じますが、支払われる側というのは、未だに銀行口座を介した集金が主な手段です。口座を作ることも含め、まだまだ手間がかかるような仕組みが多く残っていますよね。ここのフリクションを解消することが、まず1つ目の課題ではないでしょうか。それを踏まえ、やはり「UXの改善」という点でも埋め込み型金融には大きな期待を抱いています。

大久保 光伸氏(以下、敬称略):デジタルマネーのAPI化などをはじめ、これまで銀行を介した方法しかなかった支払い手段の選択肢もどんどん増えてきていますし、「金融の民主化」は近年急速に進んでいる印象がありますよね。加えて、私は「取引の民主化」も今後進んでいくのではないかと考えています。たとえば銀行APIなどに登録されているデータを利活用することによって、企業が新たな事業を生み出したり、フィンテック企業と異業種の連携や取引が盛んになったりといったことが、今後さらに増えていくのではないでしょうか。

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この記事の著者

名須川 楓太(Biz/Zine編集部)(ナスカワ フウタ)

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